外壁塗装を複数の業者に依頼した際、コーキングやシーリングについて異なる呼び方をされ、混乱したことはありませんか?
呼び方が異なると施工内容や使用材料なども分かりにくくなり、納得のいく業者選びができないまま契約してしまう可能性もあるでしょう。
結論からいえば、コーキングとシーリングの意味に大きな違いはありません。業者や現場によって呼び方が変わることがありますが、基本的には同じものを指します。
本記事では、コーキングとシーリングの違いや役割、おすすめのシーリング材を解説します。
「何が違うか分からない」「なるべく長持ちするコーキング材を選びたい」とお悩みの方は、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
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【結論】コーキングとシーリングの意味に大きな違いはない
結論からお伝えすると「コーキング」と「シーリング」は同じ意味を持つ言葉です。いずれも外壁や窓枠などの隙間や継ぎ目、いわゆる「目地(めじ)」を埋める作業を指します。
コーキングという呼び方は「隙間に槇肌(まいはだ)を詰める」という意味を表す「caulking」からきています。槇肌とは、舟や桶の接ぎ目に埋めて水漏れを防ぐための材料です。
一方、シーリングは「封をする、密閉する」ことを意味する「sealing」からきています。
呼び方が異なる理由は、かつての建築現場で油性コーキングが使用されていたためです。
「製品評価技術基盤機構」の資料によると、油性コーキングは建築用接着剤やシーリング材の一種に分類されます。1950年頃の建築現場では、主に油性コーキングが使われていましたが、使用時に手間がかかることから2004年に廃止されました。
現在は別のシーリング材が使用されるケースが多いですが、当時の名残でコーキングと呼ぶ職人や建築会社も存在します。
外壁におけるシーリング(コーキング)の2つの役割
シーリング(コーキング)は、外壁を長持ちさせるための重要な作業です。外壁の隙間や継ぎ目をシーリング材(コーキング材)で埋めることで、建物の劣化を防げます。
外壁の主な役割は、以下の2つです。
- 雨水などによる劣化を防止する
- 外壁材の緩衝材になる
外壁塗装を業者に依頼する前の基礎知識として、外壁にシーリング(コーキング)を行う理由やその役割について理解しておきましょう。
雨水などによる劣化を防止する
シーリングの役割は、雨水などで建物が劣化するのを防ぐことです。
雨水が建物内部に入ると木材や壁材の腐食が進みやすくなり、建物の耐久性や価値が下がってしまうリスクがあります。
シーリング材には、金属やモルタル、コンクリートなどの材料が使用されています。
耐水性と気密性に優れているため、建物の外壁材の目地や継ぎ目を埋め、雨水の侵入を防げるのが特徴です。
外壁材の緩衝材になる
シーリングは外壁材の緩衝材にもなります。
外壁塗装で使用するシーリング材は、シリコンやポリウレタンなど弾力性の高い素材でできています。
サイディングボードやALCパネルの外壁材の継ぎ目にシーリングを施すことで、外部からのダメージを緩和できるのがメリットです。
地震や強風などの自然災害で外壁材が揺れたり衝撃を受けたりしても、コーキング材が伸縮し、建物の耐久性を長期的に高められます。
シーリング(コーキング)が必要な2つの外壁材
シーリングが必要な外壁材は主に以下の2つです。
- サイディングボード
- ALCパネル
また上記以外では、モルタル外壁の窓まわりにシーリングを施し雨漏りを防止するケースもあります。
自宅の外壁材と照らし合わせながら、各外壁材の特徴やシーリングを施す箇所を確認しておきましょう。
サイディングボード
サイディングボードとは、セメントや金属などで形成されたパネル状の外壁材です。日本サッシ協会の『住宅用建材使用状況調査』によると、2023年時点で戸建住宅の80.2%がサイディングボード(窯業系サイディング)を外壁に採用しています。
耐久性とデザイン性に優れており、取り付けも比較的簡単なのが特徴です。
サイディングボードのシーリングは、目地(パネル同士の1〜2cmの隙間)や窓のサッシ周辺、住宅の水回りに施されるのが一般的です。
ALCパネル
ALCパネルとは、軽量気泡コンクリート建材で作られたパネル型外壁材です。パネル内部に広がる無数の気泡には、通常のコンクリートの約10倍の断熱効果があるため、冷暖房機器のランニングコストを抑えられます。
また、不燃性で補強材が入っており、火災や地震などの自然災害に強い構造になっています。外壁材としてだけでなく、床や屋根、間仕切壁にも利用されている建材です。
ALCパネルのシーリングは、サイディングボードと同様、パネル間の目地や窓のサッシ周辺に施されるケースがほとんどです。
外壁塗装におけるシーリング材(コーキング材)の選び方3選
外壁塗装におけるシーリング材(コーキング材)には、以下3つの選び方があります。
- 耐久性や密着性を重視するなら「ウレタン系」
- 耐候性を重視するなら「変成シリコン系」
- 「シリコン系」「アクリル系」「ポリサルファイド」は外壁に向いていない
本章を参考に、各シーリング材のメリットやデメリット、外壁に向いていない種類を把握しておきましょう。
耐久性や密着性を重視するなら「ウレタン系」
耐久性や密着性を重視している場合は、外壁材の中で広く使用されている「ウレタン系」のシーリング材がおすすめです。ウレタン系は弾力性が高く、外壁材の目地にしっかり密着するため、振動や衝撃に強いのが特徴です。
しかし耐候性が低く紫外線に弱いため、外壁で使用する場合はシーリング後に上から塗装する必要があります。
また、塗装が完全に硬化するまでの時間が比較的長めで、3~7日間は紫外線を避けて乾燥させなければなりません。
よってウレタン系のシーリング材は、工事期間が十分に確保できる方や、耐久性を重視しつつ定期的なメンテナンスに取り組める方に特におすすめです。
耐候性を重視するなら「変成シリコン系」
雨や風、温度変化などの自然環境に強い素材を求めるなら、変成シリコン系のシーリング材がおすすめです。
耐候性が高く紫外線・高温多湿に強いため、外壁の塗装しない部分にも使用可能です。硬化時間も短く、施工開始から1時間後には塗装ができる状態まで固まります。
ただし、機能性が高い分、価格は高めな傾向があります。予算との兼ね合いで導入を検討するのが良いでしょう。 ちなみに当社で提供しているのはこの「変性シリコン系」のシーリング材です。やはり雨風などで劣化しづらい点は特に強みだと感じており、多くのお客様にご満足いただけている理由になっていると考えております。
「シリコン系」「アクリル系」「ポリサルファイド」は外壁に向いていない
シリコン系やアクリル系、ポリサルファイドのシーリング材は外壁や屋根などには向いていません。
各シーリング材には以下のようなメリットとデメリットがあり、水回りや玄関、サッシ部分で使用されるのが一般的です。
シーリング材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
シリコン系 | ・耐水性が高い ・価格が比較的安い | ・油分を含むため、塗料を弾いてしまう |
アクリル系 | ・水性で伸縮性がある ・シーリングの上から塗装できる | ・硬化時に肉痩せするリスクがある ・紫外線によるひび割れが起こる可能性がある |
ポリサルファイド系 | ・耐久性が高い ・表面に汚れやゴミが付着しにくい | 塗料を塗布すると変色や軟化のリスクがある |
これらのシーリング材は塗料を弾いてしまったり、耐候性が低くひび割れが起こりやすかったりするため、通常外壁や屋根など屋外では使用しません。
建物を長持ちさせるためにも、外壁にはウレタン系や変成シリコン系のシーリング材を選ぶのがおすすめです。
まとめ|シーリング(コーキング)の基礎知識を身につけた上で外壁塗装を依頼しよう
シーリングとコーキングは、呼び方が異なることがありますが、両者とも「外壁材の隙間をシーリング材(コーキング材)で埋め、建物の強度を高める作業」を意味しています。
シーリング材には種類があるため、信頼できる塗装業者と相談しながら使用素材を決定しましょう。
鎌倉市・藤沢市・逗子市にお住まいの方で外壁塗装をお考えの方は、雨漏り解消率100%、再発事例0%の実績を持つ弊社「リズムペイント」にお任せください。
無料お見積もりはもちろん、実際に塗装したときのイメージを持っていただけるようなショールームもご用意しております。
外壁塗装や補修を検討しているなら、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
コーキングとシーリングの違いについてよくある質問
- コーキングとシーリングは何が違うのですか?
-
コーキングとシーリングは、呼び方が異なるだけで意味に大きな違いはありません。
呼び名が異なる理由は、過去に使用されていた油性コーキングに由来します。現在はほとんど使われていませんが、地域や会社、業界によっては当時の名残でシーリングを「コーキング」と呼んでいる場合があります。
- 外壁に使用するシーリング材(コーキング材)はどれがいいでしょうか?
-
ウレタン系や変成シリコン系がおすすめです。
ウレタン系は弾力性があり、振動や揺れに強いため、外壁材の目地を確実に密閉する効果があります。変成シリコン系は、硬化が完了するまでの時間が約1時間短く、シーリング後に上から塗装もできます。
予算や目的に合ったシーリング材を選びましょう。