「軒ゼロ住宅って実際どうなの?」「雨漏りが発生しやすいって本当?」と疑問を感じているのではないでしょうか。
軒ゼロ住宅の魅力は、すっきりとした美しいデザイン性です。しかし、外壁や窓に雨水が直接当たりやすいため、対策をしないと雨漏りなどのトラブルが発生する可能性があります。
本記事では、軒ゼロ住宅の特性や雨漏りとの関係性、住宅を長持ちさせるための対策を解説します。大切な住まいを守るために、ぜひチェックしてみてください。
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軒ゼロ住宅とは、建物の屋根部分に軒がない住宅のこと
軒(のき)ゼロ住宅とは、建物の屋根部分に軒がない住宅のことです。
軒が存在しない住宅のほか、軒の長さが25mm以下、ケラバ(地面と平行ではない屋根のライン)が15cm以下の住宅も該当します。
そもそも「軒」とは、屋根に溜まった雨水を効率的に地面へ流したり、直射日光や風雨から外壁を守ったりするために設置されるものです。
軒ゼロ住宅は「都市部や狭い土地に住宅を建てたい」「無駄のない美しいデザインの住宅を建てたい」といった要望から、近年人気が高まっています。
しかし、軒がないことで雨水が外壁や窓に直接当たりやすくなるため、必要に応じて対策を講じるのが重要です。
軒ゼロ住宅のメリットは主に4つ
軒ゼロ住宅のメリットは、主に以下の4つです。
- 広々とした住空間を作れる
- 無駄のないすっきりとした外観の家になる
- 施工費用を抑えられる
- 屋根の軽量化で耐震性を向上できる
対策方法を知る前に、まずは軒ゼロ住宅の魅力を理解しましょう。
広々とした住空間を作れる
軒ゼロ住宅は、広々とした住空間を確保しやすいメリットがあります。
軒を作る場合、建築面積や居住空間が制限されることがあります。敷地面積に限りがある都市部や狭小地で居住空間を狭くすると、暮らしにくくなる可能性も出てくるでしょう。
しかし、軒をなくすことで、敷地を最大限に活用しながら室内の面積を広く確保できるようになります。
限られた土地で、広々とした開放的な住環境を作りたい方にぴったりな住宅スタイルです。
無駄のないすっきりとした外観の住宅になる
軒ゼロ住宅の魅力のひとつは、無駄のないすっきりとした外観を実現できる点です。
一般的な住宅では、軒があることで重厚感が生まれる場合があります。しかし、軒ゼロ住宅は、余計なラインを省いたシンプルで洗練されたデザインになります。
突出部分が少ないことで建物全体がスリムに見え、都会的でモダンな雰囲気を演出できるのもメリットです。
外壁の素材やカラーを工夫すれば、さらにスタイリッシュで洗練されたデザイン性の高い住宅になるでしょう。
施工費用を抑えられる
軒あり住宅に比べて、施工費用を抑えられるのもメリットです。
軒あり住宅の場合、軒を作る分の材料費や施工費、人件費がかかります。一方、軒ゼロ住宅ではこうした軒に関わる部材や施工が不要になるため、比較的コストを抑えやすい傾向があります。
建築費用を抑えつつ、シンプルでスタイリッシュな住宅を求める人にとって、軒ゼロ住宅は大きな魅力となるでしょう。
屋根の軽量化で耐震性を向上できる
軒がない分、屋根の重量が軽くなり、耐震性を向上できる可能性があります。
屋根が重い住宅は、地震の際に大きく揺れる傾向があります。軒ゼロ住宅の場合、一般的な軒あり住宅と比べて屋根の重さが軽いため、地震のときの揺れ幅を小さくできる可能性があるのです。
ただし、屋根を軽くしたからといって地震で住宅が倒壊しないわけではありません。住宅の耐震性は、建物の基礎構造によって異なります。屋根の軽量化は、大きな地震への備えの一つとしての位置付けです。
軒ゼロ住宅はデザイン性が高い一方で、雨漏り発生のリスクが高い
軒ゼロ住宅は「デザイン性が高い」「施工費用を抑えられる」などの理由から人気が高まっています。しかし、軒がないことで雨水が外壁を伝って落ちていくため、雨漏り発生のリスクが高いです。
住宅保証支援支援機構の調査によると、軒がない陸屋根(ろくやね:平面上で傾斜のない屋根のこと)の住宅は雨漏りリスクが高いといった結果が出ています。
外壁からの雨漏りの起こりやすさを1とすると、軒がある入屋根は0.28にまで下がりますが、軒がない陸屋根では2.75まで上昇します。
また、軒の出が100~200mm未満の住宅の屋根からの雨漏りリスクは、1に対して0.39と低いです。しかし、100mm未満の住宅では4.71と高い数値が出ています。
軒があれば、屋根に溜まった雨水を効率的に処理できますが、軒ゼロ住宅では排水がスムーズにできません。結果として、外壁や屋根からの雨漏りが起こる確率が高くなってしまいます。
軒ゼロ住宅を長持ちさせるには、こうしたリスクを事前に把握し、必要に応じて対策を講じることが重要です。
軒ゼロ住宅で起こりやすいトラブル3選
軒ゼロ住宅は、雨漏り以外にも以下のトラブルにつながる可能性があります。
- 外壁や室外設備の劣化
- 冷房効率の低下
- 家事効率の低下
上記のトラブルが発生すると、日常生活に支障をきたす可能性があります。事前に理解しておきましょう。
外壁や室外設備の劣化
軒がないことで、外壁や室外設備の劣化につながる可能性があります。
軒は、雨が外壁に直接当たらないようにする役割を果たしています。しかし、軒ゼロ住宅は雨が外壁を伝って落ちていくため、水分が溜まって劣化のスピードが早まってしまうのです。
また、雨が外壁を伝って落ちることで、外壁付近に設置されている室外機や給湯器などの室外設備に直接雨が当たりやすくなります。
軒ゼロ住宅では、室外機器の置き場所にも注意する必要があるでしょう。
冷房効率の低下
冷暖房効率の低下もリスクの一つです。
軒は、外壁の劣化を防ぐだけでなく直射日光を遮る役割も果たしています。軒ゼロ住宅では日光が室内に入り込みやすく、夏場は部屋が暑くなる可能性があります。
冷房効率が低下すると、電気代が上がる場合もあるでしょう。レースカーテンや遮光カーテンを付け、日光を遮るのも良い対策方法です。
家事効率の低下
軒ゼロ住宅では、家事効率が低下する可能性があります。
例えば、ベランダに洗濯物を干しているときに急な雨が降ると、洗濯物がすぐに濡れてしまいます。洗濯物だけでなく、外に置いたままの靴や工具も雨で濡れやすいのもデメリットです。
また、軒がないことで窓ガラスや外壁が汚れやすくなり、掃除の頻度が増える場合もあるでしょう。
必要に応じて室内干しスペースを設けたり、庇(ひさし)を後付けしたりするのがおすすめです。
軒ゼロ住宅を長持ちさせるための3つの対策
軒ゼロ住宅を長持ちさせるための対策方法は、以下の通りです。
- 外壁塗装で劣化部分(ひび・色あせなど)を早めに補修する
- 防水性の高い外壁材や塗料を選ぶ
- 屋根や外壁に問題がないか定期的に点検する
雨漏り発生リスクを少しでも抑えるために、確認しておきましょう。
外壁塗装で劣化部分(ひび・色あせなど)を早めに補修する
軒ゼロ住宅は、外壁や窓が直接雨水にさらされやすいため、劣化の進行が速くなります。ひび割れや色あせなどの劣化が見られたら、早めに外壁塗装を行い補修しましょう。
建物の外壁には、雨水の浸入を防ぐためにシーリング材が使用されています。シーリング材とは、サイディングボードなどの外壁パネルのつなぎ目に塗る材料です。
シーリング材は紫外線の影響を受けやすく、時間が経つと劣化が進むため、直射日光が当たりやすい軒ゼロ住宅ではひび割れが発生しやすくなります。
劣化部分を放置すると、雨漏りが発生して補修費用がかさむ場合があります。施工会社に状況を見てもらい、早めに補修しましょう。
防水性の高い外壁材や塗料を選ぶ
防水性の高い外壁材や塗料を選ぶのも、軒ゼロ住宅の劣化を防ぐための有効な対策です。
防水性の高い外壁材には、金属サイディングやタイル外壁などがあります。特に金属サイディングは、耐久性が高く水を弾きやすいため防水性に優れています。より頑丈で重厚感のある仕上がりを求める方は、タイルを選んでも良いでしょう。
また、代表的な外壁塗装の塗料は以下の4つです。
メリットとデメリットもまとめているため、塗料選びの参考にしてください。
塗料 | メリット | デメリット |
---|---|---|
アクリル塗料 | ・費用が比較的安め ・発色が良い | ・耐久性が低く、定期的なメンテナンスが必要となる |
ウレタン塗料 | ・密着性が高く、幅広い外壁に使いやすい | ・シリコン塗料より紫外線耐性が低い ・劣化すると変色や汚れが目立ちやすい |
シリコン塗料 | ・コストと耐久性のバランスが取れている ・一般的に使用頻度が高い塗料 ・汚れにくく紫外線にも強い | ・重ね塗りができない場合がある ・塗膜が固まるとひび割れが起こる可能性がある |
フッ素塗料 | ・耐久性が高くメンテナンス頻度を減らせる ・仕上がりが美しい | ・費用が比較的高め ・窯業系サイディングとの相性が良くない |
雨漏りや室外設備の劣化を防ぐために、できるだけ防水性・耐久性に優れた外壁や塗料を選びましょう。
屋根や外壁に問題がないか定期的に点検する
軒ゼロ住宅は、軒あり住宅と比べて屋根や外壁が劣化しやすいです。目立った劣化が見られなくても、外壁や屋根の防水機能が低下している可能性があるため、定期的な点検を心掛けましょう。
住宅の点検頻度は、10~15年に1回が望ましいとされています。しかし、軒ゼロ住宅は雨漏りが発生するリスクが高いため、7~8年に1回のペースで点検するのがおすすめです。
特に屋根は自分では確認できない部分のため、外壁と併せて点検を依頼しましょう。
まとめ|軒ゼロ住宅のリスクを把握した上で適切な対策を立てよう
軒ゼロ住宅はデザイン性が高い一方で、雨漏りや外壁の劣化、冷房効率の低下、家事負担の増加といったリスクがあります。定期的なメンテナンスを心がけ、必要に応じて防水性の高い塗料や外壁材に補修しましょう。
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軒ゼロ住宅で雨漏りが発生している方、劣化が見られる方は、ぜひリズムペイントにご相談ください。
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軒ゼロ住宅についてよくある質問
軒ゼロ住宅は、軒あり住宅に比べて換気効率が悪いですか?
軒ゼロ住宅は、軒あり住宅に比べて小屋裏換気の効率が上がる傾向にあります。
小屋裏換気とは、建物の屋根裏に溜まった熱や湿気を外部に排出する換気の仕組みです。
小屋裏換気の軌道が狭い住宅では、換気効率が悪くなり雨漏りが発生する可能性があります。
換気を効率化するには、軒ゼロ住宅専用の換気材を使用する必要があります。気になる方は、外壁塗装業者に相談してみましょう。
軒ゼロ住宅は、なぜ雨漏りが起こりやすいのですか?
軒がないことで、通常の軒あり住宅よりも外壁の劣化のスピードが早まるためです。
軒あり住宅では、軒が雨水を外壁から遠ざけてくれます。
しかし、軒ゼロ住宅では雨水が外壁を伝って落ちていくため、雨漏りリスクが高くなるのです。